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多汗症

多汗症とは?

多汗症は全身性多汗症と局所多汗症に分類されます。

全身性多汗症は、高温環境下や、内科的疾患(甲状腺機能亢進症・褐色細胞腫・神経変性疾患等)、薬剤性、精神性などがある。一時的にはプロバンサインと言う内服薬が著効します。

散瞳(まぶしくなる)・発熱(発汗しないので熱がこもる)等副作用に注意します。

局所多汗症

文字通り、局所の多汗症です。様々な原因がありますが、本項では頻度の多い

原発性腋窩多汗症と手掌多汗症をとりあげます。つまり両者とも生まれつきの体質であり

緊張性(精神性)発汗です。

症状

腋窩多汗症(いわゆるワキ汗)

ワキの汗ジミです。大切な洋服(特に濃色)の服のワキが地図状に汗ジミとなり

悩まされている女性も多いでしょう。大事なイベントの時に限って緊張して発汗します。

ワキガ(腋臭症)とは(両者合併することもありますが)異なります。

多汗症はエクリン汗腺が原因、ワキガはアポクリン汗腺が原因です。

ワキガ(腋臭症)の手術は形成外科ページをご参照ください。


手掌多汗症

これは人知れず悩まされていた方も多いのではないでしょうか?典型的な緊張性発汗です。

学生時代、ノートや答案用紙が濡れて破れてしまう。ハンカチを敷かねばならない。

運動会のダンスで手をつなげない。デートの時、手をつなげない。

社会人になってからは、契約成就時、握手ができない。などQOLを著しく損ないます。

「汗をかいてはいけない」(緊張:交感神経優位状態)と思うほど、交感神経がより刺激され悪循環となります。逆に緊張をする必要のない時(リラックス・入眠時:副交感神経優位状態)は発汗が停止し、毛細血管拡張して手が暖かくなります。

治療

内服も外用も❝抗コリン作用❞という共通の原理です。

交感神経が刺激され、アセチルコリンを放出し、ムスカリン受容体と結合すると発汗します。

抗コリン剤はアセチルコリンとムスカリン受容体の結合をブロックして発汗を妨げます。


全身性多汗症には

プロパンザイン内服(保険適応)が著効します。効果は1半日程度持続します。この内服は昭和時代から存在します。散瞳(まぶしくなる)・発熱(無汗になるので熱がこもる)等副作用に注意します。常用するには難があります。

局所多汗症

腋窩多汗症

エクロックゲル(ジェル状)の塗り薬。1日1回外用するだけ。

ラピフォートワイプ(薬剤含有シート)、拭うように使う。一回限りの使い捨て。

両者とも効果は同等ですが、ラピフォートワイプは、出張・旅行などに便利です。

好みで使い分けるのもOKですが、保険のルール上、1カ月に処方できる上限があります。



手掌多汗症

腋窩多汗症のエクロック・ラピフォートと成分は同じですが、手掌は角層が厚く吸収率が悪い為、濃度が濃くなっています。スプレー状で1日1回就寝直前に噴霧します。

目に付着すると散瞳(まぶしくなる)してしまうので、日中は外用できません。

同じく、保険のルール上、1カ月の処方量には上限があります。無駄遣いしないように。


Q&A

Q 多汗症に外用・内服とも効果があるのは実感しました。一生、外用しなければなりませ

せんか?

A 内服は持続時間が半日程度、外用は24時間持続します。しかし、いずれも対処療法で

す。残念ながら完治しません。QOLは大切ですが、生命に関わるわけではないので、

必要時頓用としてみてはどうでしょうか?

  • 例:テスト・デート・大事な商談の前日のみ、平日夜のみ、アポハイドローション。
  • デート・オシャレ着を着る時、記念写真撮る時のみエクロック・ラピフォート。
  • 結婚式・パーティドレスを着る時のみプロバンサイン内服。

同じく完治はしませんが、ワキBotox 注射なら3~4ヵ月持続します。美容ページ参照。

当院では自費診療両ワキ33,000円(税込)です。夏前6月頃に年に1回だけ注射したり

イベント数日前だけ注射する患者様もおります。

手掌多汗症は、ETS(胸部交感神経切除:保険適応全身麻酔入院要)という根治術もあります。

院長は麻酔科研修時、携わっていたので、その知見にも明るいです。

当時はETS黎明期で代償性発汗という副作用が問題になっていましたが、

現在は、術式も改良され副作用も殆ど問題になりません。

皮膚科医にはETSの存在を知らない、もしくは知っていても再診料を稼ぐ

ために教えない皮膚科医もいます。私は正しい医療をするのが真のサービス(寄り添う)  と考えますので、どれが最善か提案します。まずは知見に明るい当院へご相談ください。

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