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耳介血腫

耳介血腫とは?

外耳は人体の中で唯一の特殊構造をしています。つまり、耳を形作る軟骨を前後から

皮膚が挟むサンドイッチ構造(前面皮膚―軟骨―後面皮膚)をしています。この特殊構造ゆえに、耳介血腫が生じます。

格闘技では組み合ってマットに耳をこすりつけたり、タックルで外力が加わります。

その際、皮膚と軟骨に❝摩擦力=すれる力❞が生じ、皮膚と軟骨が剥がれ毛細血管が断裂し

皮膚―軟骨間の層に血が貯留し、腫れます。これを耳介血腫といいます。

原因

上述の通り、99%は格闘技による外力です。例外的にヘルメット・インカム

アトピー等でスクラッチするクセによるものもあります。

これを防ぐために、練習中はイヤーガードをしましょう。

治療

受傷後、早め=10日以内に受診しましょう。時間が経つにつれ固まってしまい(切開化)

してしまい手遅れとなってしまいます。プロの格闘家は度々発症するので宿命として放置し、固まった耳(カリフラワー耳・餃子耳)となっている選手が沢山います。

注射器で吸引すれば、その場でペッタンコになり一安心(甘い!)。翌日には100%再発します。「血腫の貯留力」>「皮膚と軟骨が癒着する力」なのです。極論ですが、吸引後

5日間睡眠せずに、1秒たりとも離さず前後から指で圧迫すれば完治します。それは非現実的です。

持続的圧迫をするには?

局所麻酔後、耳介の前後に糸を数本通す、ガーゼの塊を前後からサンドイッチして

糸で縛り上げて持続圧迫固定します。下図参照、前後から圧迫しているのがわかると思います。糸はガーゼ塊に食い込んでボンレスハム状態になっているのがわかります。

これを医学用語でタイオーバーと言います。4~5日後に再診し外します。その頃には

皮膚―軟骨が癒着しています。

一般の方はご存じなくて当然なのですが、耳介血腫は形成外科で扱います。

耳鼻科でもありません。ましてや吸引のみしかできない皮膚科では無理な相談です。

大げさな処置ではないのですが、Drが知識として知っているか知らないか?だけです。

連日吸引通院させられ、当院にたどり着いた時には手遅れ、という悲劇がたびたび起こっています。耳介血腫は形成外科と覚えてください。当院は一般皮膚科だけでなく形成外科も対応できます。

Q&A

Q どれくらいがタイムリミットですか?

A 経験上、受傷後10日以内です。2週間を過ぎると固まってきて修復困難になります。

Q 予約はできますか?手術時間はどれくらいかかりますか?

A 耳介血腫は電話予約制です、直接来院してもお請けできますが、混雑時は

あと回しとなり、出直してもらう場合があります。手術時間は20分程度です。

またタイオーバー装着の間洗髪困難になりますので、受診直前に入浴・洗髪をしてからの受診をお勧めしています。

Q 費用はどれくらいかかりますか?

A 耳介血腫は格闘技が原因ですので病気ではありません。つまり、リストカット(自傷行為)や喧嘩(暴力行為・傷害事件)と同じ扱いになります。

本来は健康保険を使うべきではありません。

しかし、当院では特別に片側につき初回のみ保険適応で行っております。

初診料含め数千円(5千円あれば足ります)現金のみ扱いとなります。

2回目以降は2万~5万(時価)の自費診療になります。

両側同時希望の場合、片側は保険適応、片側は自費になります。

高校生以下は当院では行っておりません。

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